低格付債とは、国債・社債等の債券のうちで、倒産等により最終的にお金が戻ってこない可能性が高い債券を指します。
債券は基本的には、あらかじめ定められた償還期限が来ると、額面金額を受け取ることができるのですが、その債券を発行した組織が倒産等してしまうと返済を受けることができません。
例えば、記憶に新しいところでは、ロシア(旧ソ連)に対する債券が償還されなかった(デフォルト)ことがありました。
また、国内でもヤオハンジャパンが発行した転換社債が、(一部)償還されずに投資家に損失を与えたことがありました。
債券といえば、基本的には低リスク投資の代表格のように言われますが、やはり投資元本が戻ってこないリスクはあるのです。
ところで、一般の投資家から見ると、その債券を発行した組織がどの程度倒産しなさそうか(=信用力があるか)が分かりづらい面があります。
そこで、第三者機関が、社債を発行している組織の信用力を格付けしてくれているのです。
その格付けが低い債券のことを「低格付債」と呼びます。
例えば、新興国が発行する国債や、信用状態の悪い会社の債券が定格付債とされています。
このような債券への投資はある程度のリスクが見込まれます。
そこで、投資家としても、あらかじめ、そのリスクを織り込んで、高い金利をもらおうとします。その結果、このような債券への投資はミドルリスク・ミドルリターンとなるのです。