投資信託の信託財産留保金とは、投資信託を解約する際に投資家が負担すべき解約手数料のことをいいます。
投資信託について、投資家から解約要求がきた場合、投資信託側では、投資家に対して払い戻す現金を準備するために、投資財産を換金する必要があります。
投資財産を換金するためには、一定の手数料がかかりますし、もし、想定外のタイミングで、解約要求を受けた場合には、想定したよりも安い価格でしか換金できない可能性すらあります。
そこで、解約要求をする投資家と、投資信託を保有し続けてくれる投資家との公平性を保つために、解約時に手数料を徴収することがあるのです。
この手数料のことを信託財産留保金といいます。
なお、この信託財産留保金は、業者の利益とはならずに、投資信託財産に組み込まれることになります(=解約しない投資家のものとなります)。
身近なところでは、MMFを購入して1ヶ月以内に換金する場合には、信託財産留保金として解約額の0.1%程度の手数料がとられることが多いです。
これは、MMFの投資対象が長期国債が中心であることから、短期間で解約した投資家に対して、一種のペナルティを課したものだと考えられるでしょう。